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国会からの検査要請事項に関する報告(平成18年) | 国会からの検査要請事項に関する報告 | 検査結果 | 会計検査院 Board of Audit of Japan request h18.odagai

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Academic year: 2018

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全文

(1)

政府開発援助(ODA)に関する会計検査の結果についての

報告書(要旨)

1

8

9

(2)

検査の背景

参議院からの検査要請は、政府開発援助(ODA)についての次の各事項である。

( 1) 検査の対象

外務省、独立行政法人国際協力機構( JICA) 、国際協力銀行( JBIC)

( 2) 検査の内容

政府開発援助( ODA) についての次の各事項

① 開発コンサルタント、NPO等への委託契約の状況について

特に

・対コスタリカODAにおける株式会社パシフィックコンサルタンツインターナ

ショナル(PCI)に係る不祥事の概要、同種事案の有無

・外務省、JICA及びJBICのPCI等日本の開発コンサルタント会社に対

する事務・業務の委託契約の状況

② 草の根・人間の安全保障無償援助の実施状況について

③ スマトラ沖地震の緊急援助の実施状況について

開発コンサルタント、NPO等への委託契約の状況について

1 コンサルタントへの委託契約の概要

注1 外務省は1件100万円以上、JBICは1件200万円以上、JICAはすべての委託契約を対象 として集計

注2 「開発コンサルタント会社等」:開発コンサルタント会社、財団法人、社団法人 「NPO等」:NPO、国立大学法人、個人等

2 対コスタリカODAにおけるPCIに係る不祥事の概要、同種事案の有無

( 1) 不祥事の概要

コスタリカ共和国での「テンピスケ川中流域農業総合開発計画」の実施に当たりJ ( 単位:件、百万円)

件数 金額 件数 金額 件数 金額 件数 金額 件数 金額 件数 金額 件数 金額 件数 金額 件数 金額

12 19 212 2 18 21 230 126 3, 180 15 225 141 3, 406 869 33, 891 21 84 890 33, 976 13 30 313 1 29 31 343 106 3, 418 17 248 123 3, 667 884 31, 682 30 537 914 32, 220 14 8 77 3 21 11 98 167 4, 287 34 586 201 4, 873 826 28, 783 35 398 861 29, 182 15 23 384 1 6 24 391 222 4, 853 38 473 260 5, 326 929 28, 441 35 597 964 29, 038 16 15 286 3 29 18 315 151 2, 792 40 414 191 3, 206 1, 096 25, 574 77 806 1, 173 26, 380 計 95 1, 275 10 105 105 1, 380 772 18, 533 144 1, 947 916 20, 480 4, 604 148, 374 198 2, 424 4, 802 150, 798

外 務 省 J B I C J I C A

計 計

年 度

①開発コンサルタント 会社等

②NPO等 ①開発コンサルタ

ント会社等

②NPO等 ①開発コンサル

タント会社等

(3)

ICAと締結した契約に基づきPCIが平成12∼14年の間に実施した調査において、

現地の再委託先との契約書や領収書が偽造されており、実際に再委託先へ支払われた

額が確認できない状況となっていた。(返還済額27, 238, 113円)

( 2) 同種事案

ア 参議院決算委員会に既に報告されている同種事案

(JICAとPCIとの契約)

JICAに提出されていた再委託契約書の額よりも少額の再委託契約書が存在す

るなどしていて、適正を欠く行為のあったもの:4箇国4案件(返還済額21, 303, 740

円)

イ 国会からの検査要請後に新たに判明した同種事案

(JICAとPCIとの契約)

JICAに提出されていた再委託契約書の額よりも少額の再委託契約書が存在す

るなどしていて、経理処理や精算手続が事実と異なっていたもの:11箇国13案件

今後、JICAは、PCIが実施した業務の内容、証憑等の精査を引き続き行い、

返還請求の要否の検討及びその額の確定をすることにしており、会計検査院として

は、それらの精査が終了した段階で、その報告を受け検査を引き続き実施する。

(JBICとPCIとの契約)

JBICに提出されていた再委託契約書の額よりも少額の再委託契約書が存在し

ていて、経理処理や精算手続が事実と異なっていたもの:1箇国2案件(返還済額5,

707, 084円)

(JICA等とPCI以外のコンサルタントとの契約)

他のコンサルタントについても現地における調査を行うようJICA等に求めた

ところ、JICA等から、契約年度、在外事務所の有無、再委託契約金額等を考慮

して行った71案件の調査の結果、契約又は精算に当たり適切を欠いていた事態は見

受けられなかったとの報告を受けている。

( 3) 検査の結果に対する所見

JICA等においては、再委託契約を伴うコンサルタントとの委託契約について、

適正な契約の履行の確保に徹底を期する必要がある。また、外務省においては、この

ような事態が生じることがないように、JICA等に対し指導監督等を十分に行う必

(4)

会計検査院としては、今後とも、ODAに関するコンサルタントとの委託契約につ

いて、特に再委託契約に関しては、JICA等が講じた再発防止策が有効に機能して、

適正な契約の履行が確保されているか、引き続き注視していく。

JICAとPCIとの契約に係る13案件については、今後、JICAによる精査の

結果の報告を踏まえ、引き続き検査を実施する。PCI以外のコンサルタントに係る

71案件については、JICA等から特に問題がなかった旨報告を受けているが、その

調査内容を検証する。これらの結果については、取りまとめが出来次第報告する。

草の根・人間の安全保障無償援助の実施状況について

草の根・人間の安全保障無償資金協力(14年度以前は草の根無償資金協力。以下「草の

根無償」という。)は、15年度に予算額が増加され、供与限度額が拡充された。そして、

外務本省では、15年度以降、草の根・人間の安全保障無償資金協力実施ガイドラインによ

り、在外公館における案件の申請、モニタリング、フォローアップ等に関する実施手順な

どを具体的に示し、在外公館においては、供与資金の適正な使用に対する説明責任の徹底

が求められている。

今般、草の根無償の実施状況について、外務本省及び7箇国10在外公館において検査を実

施した結果、13、14両年度に比べて15、16両年度では、案件現場の視察による事前調査が

緊急案件を除きすべて実施されるようになっており、また、案件実施中における現場視察

の実施率が増加している状況となっていた。その一方で、以下のような事態が認められた。

① 草の根無償は、贈与契約の締結から1年以内の決められた期日までに案件を終了するこ

ととされているのに、案件終了まで1年以上経過しているものが少なからず見受けられ、

贈与契約上の終了期日までに終了していないものが多く見受けられる一方、契約期間の

変更に関する承認手続がほとんど行われていない状況となっている。

② 最終報告書の提出が遅延しているものがあったり、案件現場の視察による終了時の確

認が十分に実施されていないものがあったり、一部の案件が未終了となっていたりして

いる。

③ 案件終了後の現場におけるフォローアップは、一部の在外公館を除き実施が低調とな

っている。

(5)

の実態を把握した上で、草の根無償が制度の趣旨に沿って適正に実施され所期の目的を果

たすよう、在外公館に対し以下の点について指示を徹底し、また、在外公館においては、

今後の業務運営等に当たり更に留意することが必要であると考えられる。

① 贈与契約の締結等の際には、契約上の期日以内に案件を終了すること、契約期間等の

変更には承認手続が必要なこと、案件終了後速やかに最終報告書を提出することなど贈

与契約の内容に沿った適切な案件の実施について被供与団体に対し十分に説明し、草の

根無償の制度の趣旨を一層周知徹底すること

② 被供与団体との連絡を密に取り、案件の進ちょく状況や最終報告書の提出状況などを

踏まえ、案件現場の視察を必要に応じて、遺漏がないよう実施し、施設、機材の現況を

確認し同団体の活動状況を把握して案件が未終了のままとならないよう努めること

③ 案件終了後における事業効果の発現状況について、案件現場に赴き施設や機材の利用

状況を把握するなどして、終了した案件を事後的に評価し、将来の案件形成にフィード

バックすることが不可欠な業務であることを十分認識して、計画的、効率的なフォロー

アップに一層努めること

会計検査院としては、開発途上国においては草の根無償の事業内容が多様化し、援助実

績も増加してきていることにかんがみ、今後とも、草の根無償が制度の趣旨に沿って適切

に実施され、当初想定したとおりの事業効果が発現しているかについて注視していくこと

とする。

スマトラ沖地震の緊急援助の実施状況について

会計検査院は、16年12月26日に発生したスマトラ沖地震及びインド洋津波被害(以下

「津波等災害」という。)に際して、我が国が無償で供与することを決定した5億米ドルの

うち、二国間供与分の緊急援助としてインドネシア共和国、モルディブ共和国、スリラン

カ民主社会主義共和国(以下「スリランカ共和国」という。)及びタイ王国の4箇国(以下

「4箇国」という。)に供与した次の財政的支援2億5000万米ドル相当を対象として検査し

た。

・ JICAが4箇国に対して実施した緊急援助物資供与

・ 外務省が4箇国のうちタイ王国を除く3箇国(以下「3箇国」という。)に対して実施し

(6)

償資金協力事業」という。)

1 緊急援助物資供与事業

(単位:円)

国名 インドネシア共和国 モルディブ共和国 スリランカ共和国 タイ王国 内訳

供 与 相 当 額 19, 177, 918 7, 866, 755 14, 209, 853 11, 752, 352 53, 006, 878

16年12月30日 17年1月2日 16年12月31日 17年1月5日

物資送付完了時期

上記4箇国に対する緊急援助物資供与については、我が国が援助の要請に応じて供与し

た物資が、災害発生直後の17年1月5日までに4箇国に対してすべて引き渡されていたこと

を関係書類等で確認した。そして、これらの物資は、被災地に届けられその趣旨に沿っ

て使用されているとの説明を受けた。

2 緊急無償資金協力事業

(単位:米ドル)

インドネシア共和国 モルディブ共和国 スリランカ共和国 計

国名 内訳

供 与 額 1, 499, 570 510, 000 1, 011, 000 3, 020, 570 支 出 日 17年1月19日 17年1月6日 17年1月6日

送 金 完 了 日 17年2月1日 17年1月10日 17年1月12日

上記3箇国に対する緊急無償資金協力については、我が国が援助の要請に応じて供与し

た資金は、使途報告書によれば、スリランカ共和国では17年4月、モルディブ共和国では

同年6月までにその趣旨に沿って使用されたとしていた。そして、インドネシア共和国に

ついては、18年1月に提出された使途報告書によれば、17年2月1日に我が国から供与され

た資金は全額支出済みであるとしていたが、我が国以外から供与された資金も合わせた

全体額について、津波等災害に関する援助のために使用されたとする報告となっており、

我が国の供与した資金の具体的使途等を特定することができない状況となっていた。

3 ノンプロ無償資金協力事業

(単位:億円)

インドネシア共和国 モルディブ共和国 スリランカ共和国 計

国名 内訳

供 与 額 146 20 80 246

送金完了時期 17年1月19日 17年1月19日 17年1月19日

上記3箇国に対するノンプロ無償資金協力事業については、17年1月にインドネシア共

和国に対しては146億円、モルディブ共和国に対しては20億円、スリランカ共和国に対し

ては80億円が供与されて以来、3箇国とも交換公文に定められた使用期限である12箇月以

内に調達口座へ資金の移動がすべてなされ、我が国と各相手国との間における政府間協

議会によって、分野ごとに実施する案件の内容が決定されていた。

そして、案件実施のために締結した契約の契約締結率は、18年3月末現在、モルディブ

(7)

8. 4%となっている。

ノンプロ無償資金による事業の内容は、3箇国とも、施設の工事に係る契約が多く、契

約締結に先立って工事前の詳細設計等が必要であり時間を要すること、また契約締結後

も工事の完了までに相応の工期を要し、工事の進ちょくに応じて資金を支払うことにな

っていることから、資金供与額に対する支払率は、インドネシア共和国では20. 5%、モル

ディブ共和国では30. 2%、スリランカ共和国では42. 8%となっていた。

また、3箇国とも、供与されたノンプロ無償資金はすべて政府口座から調達口座に移動

されていたが、調達口座における残高状況を見ると、ノンプロ無償資金が供与されて1年

2箇月を経過した18年3月末において、インドネシア共和国では約116億円、モルディブ共

和国では約14億円、スリランカ共和国では約46億円が残されていた。

ノンプロ無償資金協力事業は、津波等災害に対する緊急援助として実施されたもので

あるため、相手国において、速やかに、必要な施設が建設され機材が調達されて、被災

地等で災害復旧・復興のために使用されることが必要である。

したがって、会計検査院としては、本件ノンプロ無償資金協力事業によって施設が建

設され、機材が調達されて完了することとなる事業について、施設の建設や機材の調達

のための資金の執行状況について引き続き検査を実施し、取りまとめが出来次第報告す

ることとする。

また、今回実施されたノンプロ無償資金協力事業は、従来のノンプロ無償資金協力事

業と比べて大規模なものであり、対象となった事業のうちには中長期的な事業効果が期

待される施設の案件も含まれているので、会計検査院としては、外務省が行う本件ノン

プロ無償資金協力事業に対する評価を踏まえた上で、今後の利活用の状況について注視

参照

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